大手照明メーカーのポートフォリオ管理機能構築
複数の企業買収を行ったあるグローバル照明メーカーでは、複雑化した組織の見直しと、肥大化した製品ポートフォリオの適正化に取り組む必要がありました。Strategy&は、市場ニーズの機能的網羅性を損なうことなく、余剰を省き重複を最小化することを目的に、ポートフォリオ内の各製品ラインを分析しました。
その結果、製品リストの内約49%は生産中止とする一方、18%は再ブランド化して強化する「ブランド統合戦略」を実行計画も含めて策定しました。また、実行フェーズのガイダンスとして、具体的な進め方を指南する「プレイブック」を作成したことにより、統合後のクライアント企業の機能集約を強力に後押しし、大幅なコスト削減の実現につながりました。

半導体機器メーカーの製品開発力強化
ある大手半導体機器メーカーでは、10年にわたり収益が横ばいで、新製品上市の成功率も40%にとどまっており、根本原因の特定と解決のためにStrategy&を起用しました。
私たちは、クライアントの中枢となっている各サービスや各部門のさまざまな組織階層において、計80回にもおよぶインタビューを実施しました。そして、原因診断しおよび類似特性が多い他社28社の製品開発プラクティスとの比較分析を実施しました。それらの分析に基づいて、製品開発のガバナンスと開発サイクルに関する包括的な戦略提言を行い、結果として年間5億ドル近い利益を創出することができました。

産業機器メーカーの研究開発プロセスの再設計
多角化した産業機器製品を持つグローバルメーカーでは、研究開発費が各ビジネスユニットの目標達成のため効果的に使われているか、不透明な状況にありました。
研究開発を全社的な優先事項に沿ったものにするため、Strategy&は、初期段階の技術開発投資に関する全社的なガバナンスモデルを立ち上げ、各ビジネスユニットの事業領域にまたがる技術管理チームを設立しました。その結果、クライアントの研究開発費の20%が、戦略的優先事項により沿った形で再配分されました。

大手ハイテク企業の研究開発における優先市場の見直し
ある大手ハイテク企業は、複数の異なる業界での買収を重ねた結果、多岐にわたる研究開発案件を体系立てて評価・優先順位づけできないという問題を抱えるようになりました。全社的なポートフォリオ管理機能を確立しようと試みたものの失敗に終わり、このクライアントは、複数の事業領域を横断する統合された研究開発機能を設定すべきだとの結論に至りました。Strategy&は、ポートフォリオ管理の目的は何か見定めるため主要なステークホルダーにインタビューおよび調整を行い、体系的な研究開発管理機能の骨組みを作りました。これにより、クライアントの幹部役員による見直しが促進され、研究開発費の11億ドルを中核事業に配分し、資源の60%を優先市場に集中させることができました。

通信テクノロジー分野での高機能製品の開発
ある通信およびデータ管理の大手ソリューションプロバイダーは、主要事業で軒並み需要が縮小したため、製品の多くが販売不振に陥りました。Strategy&はクライアントと協働し、四つの主要な事業部門の製品・ポートフォリオ管理能力を向上させるCEO主導の取り組みを実施しました。また、研究開発投資の意思決定の質を改善し、透明性と説明責任の向上するために、ポートフォリオ管理のプロセス、評価ダッシュボード、およびKPIを設計しました。
最もうまくいった例では、提案導入後18カ月で既存事業収益が33%増加し、EBITも50%の増加を達成しました。
