東京大学法学部卒業、コロンビア大学ロースクール修了(LL.M)。
私には2人の子どもがいます。自分自身の子育てと仕事を両立する上で工夫をしたことや、Strategy&メンバーから受けたサポート、またこれまでリードしてきたI&D(インクルージョン&ダイバーシティ)の取り組みについてご紹介します。
私自身の子育てについてですが、長男が小さい頃は一定のリズムを守った生活を心がけていました。
チームとは朝一番と帰宅直前に検証の進捗状況をチェックしていました。また、ランチをできる限りチームと一緒に取ることでメンバーの様子を確認するようにしていました。午後5時には子どもを迎えに行き、長男が眠るまで一緒の時間を過ごし、その後にチームのアウトプットを確認していました。体力的に大変でしたが、仕事をやり切ることと、長男と時間を過ごすことの2つを実現させることができました。
私のこうした生活のスタイルはチームにも良いリズムを生み出していたようで、検討がスムーズに進みました。定期的に皆で相談するタイミングがあったからこそ、見えてきた新たな視点を持って考えを深めることができました。
次男が生まれてからは、家族からのサポートもあり、少しずつ働く時間を増やすことができました。時折、仕事でどうしても夕方以降に会社にいなくてはならないような時には、長男を幼稚園から職場に連れていくこともありました。そんな時には、Strategy&のメンバーが長男の相手をしてくださったのをよく覚えています。私が会議をしている間は、かくれんぼをして一緒に遊んでくれたり、話し相手になってくれたりと、それぞれの方法で受け止め、サポートしてくれました。
この頃から、外部に向けたI&Dの取り組みを始めました。現在も続いている「Women In Action」を立ち上げたのも次男が3歳の頃でした。女性のリーダーが学び、ネットワーキングする場を提供するこの会を立ち上げたのは2013年。女性のネットワーキングの団体としてはかなり早いタイミングだったと思います。当時10名程度をお招きして始まったこの会は、皆で学び、語り合うセッションを毎年4回開催し続け、来年で10年になります。時間が経つにつれて、参加者の熱意もますます高まってきています。
子どもを育てながら、クライアントの支援も頑張りたいという皆さんへ伝えたいことが1つあります。それは、自分の状況を仲間に伝え、相談してほしいということです。皆それぞれ環境、やりたいこと、やり方が違うのが当たり前です。だからこそ互いに理解し合う事が重要なのです。Strategy&は一人ひとりの熱意を歓迎し、効果的な環境作りに向けたサポートを惜しみません。
私の子どもたちは今年で15歳と12歳。2人とも生意気盛りの受験生です。わが家もなかなか落ち着きませんが、皆で楽しく乗り越えていきたいと思っています。
子どもから学ぶことは多いですが、いつか幼い長男が私に言った言葉は、今でも私の励みになっています。
「上に行くんじゃなくて、前に進むんだよ」
出世に必ずしも関心がなくとも、「もっともっと新しいことをやりたい」「昨日できなかったことをできるようになりたい」と思っていた自分の気持ちにぴたりと寄り添う言葉で、それ以来大切にしています。